
わたしはヴァイオリンという楽器はピアノほど好きという訳ではないが、
ヴァイオリン曲では次の曲が好きである。
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64 第1楽章 メンデルスゾーン
ヴァイオリンといえば、まずはこの曲。
このメロディは、ヴァイオリンでなければ表現できないものである。このメロディを聴いたことがない人はいないでろう(作曲者名は知らないにしても…)。作曲者メンデルスゾーン(ドイツ)は、劇付随音楽『夏の夜の夢』の「結婚行進曲」が最も有名である。
この曲は日本では「メンコン」の愛称で呼ばれている。メンデルスゾーンのコンチェルト(協奏曲)という意味である。
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 第1楽章
バッハ
Wikipediaによると『対位法(複数の旋律を、それぞれの独立性を保ちつつ、互いによく調和させて重ね合わせる音楽技法)を正確に導入した作品で、2つのヴァイオリンと合奏部による「音の織物を編み上げる」ような構成をもつバッハらしい作品』とあるが、とにかくまずは聞いてほしい。
ヴァイオリンソナタ第9番 イ長調 Op.47『クロイツェル』第1楽章
ベートーヴェン
ベートーヴェン以前の古典派のヴァイオリンソナタは、あくまでも「ヴァイオリン助奏つきのピアノソナタ」であり、ピアノが主である曲が多いが、この曲はヴァイオリンとピアノが対等であることが特徴的である。
この曲にインスピレーションを受けて、
トルストイ(『戦争と平和』等の作者)が小説『クロイツェル・ソナタ』を執筆した。主人公が、ピアニストである妻がヴァイオリニストである主人公の友人と浮気をしていることに気付き、嫉妬のあまり妻を殺してしまうというあらすじである。妻と主人公の友人が演奏したのが、ベートーヴェンの『クロイツェル』である。この小説は読んだことがあるが、あまり面白くなかった。
さらにこの小説にインスピレーションを受けて、
ヤナーチェクという作曲家が弦楽四重奏曲第1番『クロイツェル・ソナタ』を作曲した。
さすがにこのヤナーチェクの曲は聴いたことはない。
そしてヴァイオリンといえば、名ヴァイオリニスト・作曲家であるニコロ・パガニーニ(イタリア)を外すわけにはいかない。
24の奇想曲より 第24番(主題と11の変奏曲、フィナーレ) イ短調
パガニーニ
そのヴァイオリン演奏のあまりの上手さに、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂されたという。
ピアノの魔術師と呼ばれるフランツ・リスト(ハンガリー)がパガニーニの超絶技巧演奏を見て
「自分はピアノのパガニーニになる」といったのは有名な話である。
パガニーニの伝記映画のシーンより
パガニーニによる大練習曲第6番《主題と変奏》
リスト
※この演奏はexcellent!しかもピアノがSteinway & Sonsではなく、YAMAHAだ!
リストはこのトランスクリプション(元の楽器とは異なる楽器(または楽器群)での演奏用に再度書くこと、書きなおすこと)というのをよくやっている。
例えば、ベートーヴェンの交響曲全9作品をすべてピアノ版にしている。
なぜそんなことをしたのかという理由は、
自分の技術を残したいこと、研究のため、
それとわたしの勝手な想像であるが、レコードがない時代であるから、
気軽にピアノ1台(※リストの曲は気軽に弾けるものではないが…)で弾いたり聴いたりするために、
したのだと思う。
また、リストといえば
ラ・カンパネラ リスト
が、最も有名だが、これも原曲はパガニーニの曲である。
正式な名称は『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調 という。
なお、ラ・カンパネラとはイタリア語で鐘(かね)を意味する。
ヴァイオリン協奏曲第2番 『鐘』 第3楽章
パガニーニ
リストだけでなく、シューベルト、シューマン、ブラームス、ラフマニノフといった作曲家が
パガニーニの影響を受けている。
ビートルズの曲でのヴァイオリンの使用
話がだいぶそれるが、
ビートルズの曲で初めてヴァイオリン等の弦楽器(Strings)を使った曲は「Yesterday」だったような?
イエスタデイ(Yesterday)
その他、弦楽器(Strings)を使った曲
エリナー・リグビー(Eleanor Rigby)
シーズ・リーヴィング・ホーム(She’s Leaving Home)
※奇しくも、いずれもポール・マッカートニーが作曲した曲だ
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